ケガをした、あるいは急に肩が痛くなった、腰が痛くなったという事であれば、まず第一に整形外科の医院を受診されるでしょう。そしてたいがいの方はそこで治療を受けて症状は改善していくでしょう。
しかし、中には整形外科の治療に納得できない、受けてもよくならないという方がおられます。
そういう一部の方に対して、そういう方々の受け皿として、新潟整骨工房は存在する。
私自身のポジション、アイデンティティはそこにあると認知しています。
「新潟整体工房」としてまだ柔道整復師の資格を持たずに「いち整体師」として患者さんに接していた時に、(もちろん整形外科に行って症状が改善する方もたくさんいるけれど)「整形外科に行ったけれど、症状があまり変わらない」「話をよく聞いてもらえない」「電気治療器やウォーターベッドの上で寝ていても、良くなっている実感がない」という方が結構おられました。
そういう患者さんに対して、時間をかけて問診をし検査をし、施術中にじっくり話を聞いていく中で「あ、整形の先生はこの部分を聞き漏らしていたんじゃないか?(例えば過去の外傷歴…骨折、脱臼、捻挫、打撲による骨格のゆがみの影響。例えば血糖値、コレステロール、血圧の上昇、甲状腺機能変化による筋肉の柔軟性の変化)「この状態を把握できていなかったのではないか?(例えば生まれつき、あるいは日常生活の影響による微妙な側弯、短下肢、変形など)」と思えることがよくあって、そこを勘案しながらアプローチをしてあげると症状が改善するようなことがよくありました。
また、実際に患者さんを触っていて「あ、(別の)ここの部分が固くなっているから(縮んでいるから、力がないから)だからこの症状が出ているんだ」という事も日常茶飯事として感じていました。
現在、柔道整復師の資格を取得して治療の幅が広がりました。
低周波、高周波、干渉波、超音波などの各種電気治療器や、牽引機器なども使用できるようになりました。
しかし、治療をそういった機械に頼って効率を重視し患者さんに接する時間を削っては、今まで見えてきたことが見えなくなる。
感じてこれたものが感じることができなくなる。
整形外科や、他の治療院の先生方が見落としてこられた患者さんを、結局自分も見落としてしまうことになる・・・。
そうなるくらいなら、一日に対応できる患者さんの数は少ないけれど、売り上げもそんなに望めないけれど、コツコツと頑なに手技一本、実直に時間をかけて患者さんへの問診と触診を行うスタイルを変えずに、患者さんとのコミュニケーションを大切にしながら、丁寧に患者さんに接していきたい・・・。
そうすることで、患者さんを治療しながら自分自身も「人のからだ」に対する新しい発見があり、治療家として成長できる確信しています。
私はこう思います。
決して新潟整骨工房に来られた患者さんのすべてよくなるわけではありません。
しかし、他ではよくならなかった患者さんが、新潟整骨工房に来院されて劇的に改善される方が確実におられます。
そういった、ごく一部の方を助けるために、愚直で非効率的な方法ではあるけれど、頭のてっぺんから足のつま先まで施術するスタイルを貫き通したい・・・
「自分自身の信念を貫き通し、夫婦二人と犬一匹の食い扶持さえあればそれで充分」という思いで施術に当たっています。
これからも「コツコツと、頑なに手技一本・・・こころは生涯、いち整体師」としてのスタイルを忘れずに治療にあたりたいと考えています。
バスケットボールさえもつかめる、大きなグローブのような熊手のような私の手(左利き)と、自称モミジのような家内の手(右利き)…力を合わせて、体の不調や不安を抱えて来院された患者様を暖かく包み込みたい。
そして、安易に治療機器に頼らず、私たちの「手」で患者様の不調を察知し、私たちの「手」で治してあげたい・・・
新潟整体工房時代から院名にもある「職人気質、まじめ、実直」という意味を込めた「工房」という単語とともに、私たちの強い思いを込めています。